世界全体と国内外における再生可能エネルギーの現状と将来見通し

日本の再生可能エネルギー発電導入見通し

再生可能エネルギー普及促進を急ぐ、今がチャンス!!

国内における再生エネルギーは、世界全体と比べ、大幅に遅れている。2030年には総発電電力量における再生エネルギーの割合を30%迄引き上げるように取組を強化。太陽光発電については、買取価格にの値下がりにより鈍化傾向にあるが、小型風力発電(20kWh以下)については買取価格が太陽光発電の2倍以上と高価に設定、普及促進を急いでいる。

太陽光発電と風力発電が設備容量、発電量ともに拡大することが見通されており、再生可能エネルギー電源の拡大に大きく寄与する。太陽光発電の設備容量は 2010 年の 3,620MWから 2030 年に 63,280MW に増加すると見込まれている。また、風力発電の設備容量は、陸上風力発電と洋上風力発電の合計で 2010 年の 2,440MW から 2030 年に 34,900MW に増加すると見込まれている。この見通しでは 2030 年には発電電力量に対する再生可能エネルギー電力の割合は 31%に達するとされている。
また、環境省は再生可能エネルギーの飛躍的導入に向けたイニシアティブ(2012 年 8 月)において、洋上風力発電、バイオマス発電、地熱発電、海洋エネルギー発電の導入見通しを上方修正しており、2030 年の導入設備容量をそれぞれ修正前後で、①洋上風力(5,860→8,030MW)、②バイオマス(5,520→6,000MW)、③地熱(3,120→3,880MW)、④海洋エネルギー(1,000→1,500MW)としている。

日本の再生可能エネルギーによる発電電力量の見通し
出典)(国家戦略室, 2012):ゼロシナリオ(追加対策前)・15 シナリオより

世界の再生可能エネルギーによる発電電力量の見通し
出典)(IEA, 2012a)より
※再生可能エネルギー割合は水力発電を含む

再生可能エネルギーによる発電電力量(2011 年発電量)

太陽光発電、風力発電の発電量は過去 10 年間でそれぞれ約 10 倍、約 40 倍となり、設備容量とともに伸びを示している(。発電容量の成長率は風力発電で低下の傾向にあり、成長率が鈍化している。一方、太陽光発電では 2002 年の約 40%から 2008 年にかけて約 20%まで低下したが、2010 年に約 40%に回復している。
バイオマス、地熱は一定の割合を占めるが、過去 10 年間で大きな伸びは見られない。総発電量に占める再生可能エネルギー比率は 10%程度の水準を維持している。また、経済産業省は 2012 年度 7 月の固定価格買取制度開始後の再生可能エネルギー発電設備の認定状況を以下のように公表している(表 2-1)。これまでのところ、太陽光発電の伸びが顕著であり、2012 年度末時点で、2011 年度末比、住宅向けで約 25%、非住宅向け
で約 50%の伸びを示している。一方、風力発電、中小水力発電、バイオマス発電及び地熱発電の伸びは小さい。

日本の再生可能エネルギーによる発電電力量
出典)Renewables Information (IEA)の統計値より
※再生可能エネルギー割合は水力発電を含む
※2011 年発電量、割合はIEA推計値

世界の再生可能エネルギーによる発電電力量
出典)Renewables Information (IEA)の統計値
※再生可能エネルギーネ割合は水力発電を含む
※2011 年発電量、再生可能エネルギー割合は IEA 推計値